リアルタイム: 革命◇シンデレラ - スポンサー広告革命◇シンデレラ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  •   --, -- --:--

革命◇シンデレラ

手の中の万年筆
↓↓
テレジアが応接間に入ると、見てすぐ分かる程トレバーは上機嫌だった。
待たしてしまった事を丁重に詫びると、トレバーの真向かいにとテレジアは座った。

アルバンタ王国の情勢を立てなおす事、それは勿論の事だけれど、資源物質が不足しているこの状態を、いますぐに回復しようとするのは難しい。それよりもヴァレリー、そしてテレジアが今一番に考えているのことは、国民の生活保護。

それが、この小さな万年筆で、自分の名前を書けば、すべてがうまくいく。

トレバーは、テレジアの顔をじっと見ながら、胸元から一枚の用紙を取り出した。

「では、ここにサインを」

テレジアの手が、戸惑いに震えているのが分かる。けれどこの選択はテレジアが自分で決めたものだった。

(これで、皆が幸せになれるんだもの・・・・・・ヴァレリーだって、帰ってくる事ができる)
テレジアのサインと引換に得るものは、ヴァレリーと二人で望んだ未来。
国民を、ヴァレリーを守る事ができるのであれば、サインのひとつなんて、いくらでも・・・・・・。

テレジアの万年筆の先が用紙に触れた。

(えっ?)
たった今、用紙が重なった気がした。
霞がかった視界のせいかと思いながらも、テレジアは顔をみあげた。

「悪いけど、待ったをかけてもかまわない?」

潤んだ視界が鮮明になっていく中、テレジアの瞳の中にはミゲルが居た。

このタイミングでのミゲルの登場に、テレジアは言葉を出せないでいる。変わりにテレジアの真向かいに座っていたトレバーが声を張り上げた。
「なんだお前はっ!!」
あと、わずか、ほんの少しでテレジアからのサインは貰えていた。
トレバーは今にもミゲルにつっかかりそうな程に腹を立てている。
けれどミゲルは飄々としたもので、テレジアがサインし損ねた用紙を、ひらりと手にとった。そして、大きくビリビリと音をたてて裂いていく。
「きっさまぁあっ」
もう勘弁ならんと、トレバーは腰にあった剣を抜き出そうとする。
けれどそれよりも、早くに、ミゲルの光輝く剣の先が、トレバーの手の甲へとピタリとくっついた。

次の瞬間、ミゲルはトレバーの首元をぐっと掴んで引き寄せた。息を飲み込んだのが分かる。
「あのさぁ、なんだお前はって、それ俺のセリフ」
言葉はやんわりと聞こえるのに、その目だけは笑ってない。
さらに、手に力を込めると、トレバーは苦しい、離せともがきだした。

トレバーから比べると、ミゲルが体格も細けりゃ歳も若い。
なのに、トレバーがその場で苦し紛れにもがこうとしても、ミゲルの腕は、ピクリとも緩まなかった。

「ねえ、帰ってくれる?」
ミゲルの視線の鋭さに、トレバーは、必要以上に、コクンコクンと頷いた。
すると、力をはめていた手を、パッと話すと、にっこりと微笑んだ。
「そ? ありがとう」

呼吸困難から解放され、トレバーはぜいぜいと息をきらしならがら、その場を退散した。

テレジアの手から、万年筆が落とされてた。
ゆっくりと、ミゲルはそれを拾いあげる。
「これは、もういらないよ」
テレジアの中に戻ってきた万年筆を見下ろしたまま、頬に涙がつたった。

「ごめんね、ヴァレリー・・・・・・」

ヴァレリーが国を守るように、自分も守りたかった。
テレジアの気持ちのなかに、ミゲルが出てきたことに、驚いた自分もあったけれど、確かにホッとした自分がいた。
なぜ、こんなにも弱いのだろう。ヴァレリー一人に重荷を背負わせたくなかった。
たった、二人の姉妹、一緒に守りたいと思う気持ちは、ひとつと同じなのに。

あの瞬間、確かにサインを躊躇した自分がいた・・・・・・。

頬を伝う涙が、拭われた。それが人の手だということにテレジアは気づく。
それはとても温かく、触れた温度の先からテレジアを慰めていた。












ヴァレリーの手の中には、一枚の紙が握ってある。
(これを、ちゃんと渡さなくちゃ・・・・・・)
それは、アルバンタ王国、傘下申し入れの誓約書。

ルイ王子がどんな人か、まず自分の目でちゃんと確かめたかった。
あのガルムの様に、私利私欲の為に動くひとじゃなく、ちゃんとアルバンタ王国を愛してくれる人であるかと。

そのためならば、どんな自分がどんな待遇をされてもかまわない。
そう思って、この国にきた。

このままだと、きっとガルムはすべてを話してしまう。
そうなる前に、ヴァレリーは自分の口から話したい・・・・・・そう思いながら、ヴァレリーは部屋のノックした。


居て欲しいと思う自分と、居なかったらほっとする自分がいる。
でも部屋の中から物音がすると同時、そこにルイ王子がいるとヴァレリーは知った。
この一瞬でいっきに喉がカラカラになったようなきがしつつも、その場で待っていると、ガチャリとドアが開いた。

何から話せばいいだろう。話すことがあまりにも多すぎて、整理しきれてなかったヴァレリーの思考は停止状態。

話たいと思う自分と、もしかしたら、触れていた優しさが全部壊れていく、そんな気持ちに襲われる。
間違っても、天秤になんてかける事ができない。国の幸せと、ヴァレリーという一人の感情なんて・・・・・・そう思えばおもうほど開かない口、ルイ王子の存在が、大きくなっていると気づいた。

向かい側に立ったまま、何も話さないヴァレリーに、ルイ王子が先に口をひらいた。



「入れ、話たいことがあるんだろう」
・・・・To Be Continued・・・・・


ランキングに参加してます。もしよければ、よろしくお願い致します。

スポンサーサイト
  •   10, 2015 06:36
  •  0
  •  0

Comment - 0

Leave a comment

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。