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革命◇シンデレラ

悪魔のささやき

↓↓
どこから話していいものか、ヴァレリーは迷っている。

毎年豊作だった作物が、不作続きになってしまったこと、
国王である父は、体を悪くしてしまい、今現在、静かに暮らしていること。
傾いた情勢をしった男達が、王国の援助と引き換えに条件にだしてきたのは、どれも同じものだった。

そんな条件を目の前に、悩んでいたこと。

そして二十を迎えたあの晩、このメーリング王国へかけてみようとかと思ってテレジアと二人で無謀な計画を実行したこと。自分の目で確かめたかった。アルバンタ王国を愛してくれる人であるか、国民を助けてくれることが可能か・・・・・・。

もし、それをしてくれるのならば、自分はどうなったってかまわない。
なんにでも耐えてみせる。国民とテレジアが笑ってくれるのならば。
国王である父が愛している国を、守りたい。そう思って今まで頑張ってきたこと。

「私は・・・・・・」
「ルイ様」
ヴァレリーの重い口がひらきかけた時だった。

けれどそれは、彼の執事、バモフトの声に遮断されてしまう。
だしかけたなけなしの勇気が、ヴァレリーの中で小さくなっていく。ルイ王子はバモフトに後にしろと言ったが、彼から出てきた名前を聞き、ヴァレリーと二人、視線をあわせた。


ガルム・リットン。彼がヴァレリーに話があると申し立てていた。

ルイ王子はバモフトに答えはノーだと言ったけれど、ヴァレリーの中で嫌な予感が発した。
この誘いを断ることはできない。まるでそれは悪魔のささやきのようだった。

会うと言ったヴァレリーの意見をルイ王子は真っ向から反対した。
けれどヴァレリーが意見を譲るつもりはないと知ると、自分が側にいる事を条件に了承をした。

ガルムは広間に二人がくるなり、ルイ王子の後ろにいるヴァレリーを指名した。
ヴぁレリーはルイ王子にここで待っていてくれと言い残し、ガルムの背中にとついていった。


本当ならば、ルイ王子に言われなくても、もう二度と会うつもりなどなかった。
なのに、心の中で警報がなっているのが分かる。

「なんでしょうか?」
しばし離れた所にくると、ヴァレリーは話を切り出した。
「まあ、そんな焦るなよ」
ガルムの言葉に、ヴァレリーの掌はきゅっと握り締められる。こんな所いっこくも早く逃げ出したい。
なのに、ガルムの話を聞かないと、あとで後悔すると確信があった。

するとガルムは、胸ぽけっとから一枚の用紙を取り出した。

ヴァレリーはそれに見覚えがあった。右の片隅にあるのは、アルバンタ王国の紋章。
それが公式のものであるのかは、ヴァレリーならばすぐに分かった。

「なぜ、あなたがこれを・・・・・・」
これはただの紙切れじゃない。しかるべき時にその力を発揮する。
これを発行できるのは、国王である父、そして王女であるヴァレリー・・・・・・。嫌な予感がしたヴァレリーはガルムの手の中からそれを取り上げた。
そしてそこに書いてあるであろう文字をみた。

「どうして・・・・・・」

そこには、テレジアの文字で、しっかりとトレバー・クックとの婚約の承諾するサインをする為に会う、そう書かれていた。





「お恥ずかしい所を見せてしまって、申し訳ありません」
テレジアは、二人きりになると、あらためて、ミゲルに頭をさげた。



この国を心から救いたいと思っているのに、ミゲルをみた瞬間、心の中の悲鳴が言葉にでてきそうだった。
落ちた万年筆をひろいあげてくれたのを見たとき、自分への罪悪感が胸にこみあげてきた。
たったひとつのサインで救えるものが沢山あるのに、どうしても生涯をともにする夫が、目の前の男であると感じたとき、言い得もない感情にかられた。できるなら、逃げ出してしまいたい、もしかしなくても、後悔している自分に気づいた。
「私は、・・・・・・王女失格ね」

きっと自分は、救っても、救えなくても泣いてしまう。


ミゲルは、そっとテレジアの掌をつかんだ。そして跪いて唇をそっとふれさせた。

「テレジア王女、あなたは素晴らしい女性だ」
たった一つの体を投げ出して国を救おうとする人間をみて、どこの誰がそんな判断を下すものか。

使用人達の話をきいて、一刻もはやくにルイ王子のもとへと帰らなければいけない。そう思ったはずの体は、きがつくと、テレジアの目の前にとあった。花嫁の婿になるはずの男をみたとき、全く何もしらないはずなのに手が出ていた。
テレジアの涙にふれたとき、彼女の優しさや、誇り、それが感情という言葉と一緒に流れてきた。

メーリング王国の騎士、そんな肩書きではなく、ミゲルという一人の男として、目の前の女を救いたい、そう思った。


ヴァレリーもいない、国民を助けたい、でもどうすればいいか分からない中、差し出された掌と、温度を、テレジアはぎゅっと握り締めた。

その細い手は、どうか助けてほしいと泣いていた。


・・・・To Be Continued・・・・・


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Category: 革命◇シンデレラ
Published on: Wed,  11 2015 08:00
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