リアルタイム: 革命◇シンデレラ - スポンサー広告革命◇シンデレラ

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革命◇シンデレラ

宴の後で
↓↓


ミゲルの活躍は、あっという間に国中に広まり、剣闘大会進出決定を祝って、 アルバンタ王国に、宴が開かれた。
踊り子が呼ばれ、麦ビールが振る舞われ、皆んなが円になり踊る。
本日の主役であるミゲルはと言えば、あちらこちらから引っ張りだこにされている。


(こんな風に、賑やかななのは、久しぶりだわ)
様子を見ているテレジアは思いながら笑みをうかべている。

「テレジア王女」
騒ぎをぬけだしてきたミゲルの手のなかにあるのは、麦ビールだった。ミゲルはそれをテレジアに差し出す。
まだ口にした事もない麦ビールからはシュワシュワと泡が立ち上がる。
それを見ていると、テレジアの中に好奇心が芽生えた。手の中からそれを取ると、喉の奥に吸い込むように飲み込んだ。
「ごほっ! ごほっ!」
苦味と炭酸のダブル攻撃にテレジアは、大きくむせてしまう。その様子を心配したミゲルだったけれど、民衆からは、王女の初めてのアルコールデビューに大きな拍手が起こった。
まだテレジアの中で、このおいしさは分からない様だったけれど、褒め称える拍手が嬉しかった。

「いい国だね」
騒ぐ街の皆の姿をみたミゲルは言う。
「はい、とても」
テレジアは嬉しかった。
「この光景を見せたいです」
多分、それは離れた国にいるヴァレリーの事を言っているだとミゲルには分かる。
「テレジア王女」
向かったミゲルの視線は、真剣だと気づいたテレジア。
「はい」
テレジアの瞳も、まっすぐにミゲルを見つめる。
「実は・・・・・・」

「テレジア様!!」
ミゲルの言葉が出る前に彼女を呼んだのは、街の子供達だった。
ドレスをひっぱり、一緒に踊ろうと誘う。その誘いを断るテレジアじゃないのは分かる。だからミゲルは行っておいでと促した。
子供達と一緒になって踊るテレジアを見てミゲルは笑う。
タイミングが悪かったなと思いながらも、あの時、声をかけられる事がなかったら、全部話していたとミゲルは思った。そしてそれでもかまわないと思ったミゲルがいた。


「テレジア様っ!!」
ついさっきテレジアを連れて行ってしまった子供が、大きな声をあげると共に、円をかくように人が集まった。
慌てたミゲルがその間をぬっていくと、その中心に、テレジアは倒れていた。

「テレジア王女!」
焦ったミゲルだったけれど、すぐ側にいたこの街の看護人テルが降した診断は、軽いものだった。
おそらく、初めてアルコールを摂取した事に体が驚いてしまったのに加え、騒いでた事で酔いが回ったとの事。

ほっとしたミゲルは、ゆっくりとテレジアを抱き上げた。
「俺が部屋まで運びます」
ミゲルの言葉に異論を唱える者はいなかった。

階段を上がり、テレジアの部屋のドアをあけると、ミゲルはそっとベットにテレジアを寝かせた。
顔色もよく、ただ眠っているようだとわかり安心したミゲルは、側にある椅子にそっと腰をかけた。

激しくなっていた心臓の音が、だんだんとおさまっていくと、自分がとった衝動が不思議にも思えた。
初めてとは知らなかったとは言え、テレジアに酒を飲ませた事にたいして罪悪感があるかないかと問ってみても、そこに答えはないような気がする。ただあの瞬間、テレジアの体に自然と手が出てしまった。
ミゲルはそっと部屋の中を見回してみると、部屋の中にも心優しいテレジアの性格がよく現れてた。

そんなミゲルの瞳に、窓際に飾られた写真立てが目にはいり、思わず腰をあげた。

手にとったそこには、まごうことなきヴァレリーがいた。
確信はあったけれど、こうして目の前にある光景としてみて、あらためて二人は双子なんだと実感した。

いくつも飾られてあるその写真の中には、幼少からのテレジアとヴァレリー。二人笑っている写真は、どれも仲良く、幸せそうだ。メーリング王国にいる大きな肖像画なんかには全然及ばないけれど、その小さな写真は、ずっと温もりがあった。

同じ顔した二人だけれど、今のミゲルにはどちらも見分ける事ができる。
それが嬉しいと笑ったミゲルの耳に、テレジアの声が微か聞こえ、振り向いた。

「私・・・・・」
「まだ起き上がらないで下さい」
ミゲルはテレジアをベットに沈ませると、もう一度深い眠りにつくように、瞼に手をやった。
まもなく寝息をたてるテレジアをみると、その寝顔はとても無防備なのに美しかった。
白い肌に長いまつ毛。紅を施してないのにぷっくりと色付いた唇。
そっと触れると、長いまつ毛がピクリと動く。すぐに手を離すと、きゅっと握り締めた。

(この心のおくにある感情をそろそろ自覚しなくてはならない・・・・・・

それが例え、むくわれなくとも。
そう温かい温もりを唇にあてた。

・・・・To Be Continued・・・・・




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  •   15, 2015 20:01
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