リアルタイム: 革命◇シンデレラ - スポンサー広告革命◇シンデレラ

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革命◇シンデレラ

路地裏の猫
↓↓

翌日、メーリング王国は、ヴァレリーとルイ王子の噂で一色になっていた。
エルマラード王女より、ヴァレリーを選んだ。ヴァレリーと言う女は一体何者なのか?
あまりの騒ぎに驚いたヴァレリーは、アマリアの所に逃げるように居た。

まだ朝食も食べていないヴァレリーの為に、アマリアはミルクとパンを用意した。

椅子に腰かけて両手でパンをかじるヴァレリーの柔らかい髪をアマリアは、櫛で結っていく。
驚いていた心臓は、アマリアの手によってゆっくりと落ち着いていく。
そして朝食がすむ頃、ヴァレリーは昨夜の事をゆっくり話しはじめた。

ダンスタイムで選んだのが、なぜかエルマラード王女ではなくて自分だった事。踊る最中に気づいてしまった自分の気持ち。
だから逃げ出そうと思った事、でもそれを追いかけてきた事、そしてキスされた事・・・・・・・。

それを聞いていたアマリアは、どうしてか驚いていなかった。

「どうして逃げたりしたの?」
「それは・・・・・・、私なんて・・・・・・」
似合わないに決まってる。
エルマラード王女を見たとき、自分の瞳を奪われたのがわかった。
落ち込むヴァレリーの髪にそっと触れる。
「ヴァレリー。貴方はとても美しいわ」
珍しくもある瞳の色に、サラサラの髪。自然な朱色の唇。でも魅力はそれだけじゃない事をアマリアはちゃんと知っている。
そして王子も・・・・・・。

アマリアは言うけれど、ヴァレリーは首を振る。
「もっと自分に、自信をもって」
アマリアの頬にキスをすると、ヴァレリーを帰す支度をした。

アマリアの言葉は、慰めにしか聞こえない。
でも今、ヴァレリーの帰る場所は、メーリング城しかなかった。

ヴァレリーが城に帰ると、そこにはエルマラード王女がいた。そしてその隣にはルイ王子。
なぜか隠れてしまう形になったヴァレリーは、そっと影から様子を伺った。するりとルイの腕に手をまわしたエルマラード王女。ヴァレリーの胸がチクリと痛んだ。

二人一緒に城の門をくぐると、馬車に乗って行ってしまった。
その光景をみたヴァレリーは、衝動にかられるように城の門から出ていこうとした。
すると、服をひっぱられた事にきづき、後ろを振り返る。

「日差しが強くなりそうですので」
そう言ったバモフトの手には、大きな麦わらぼうしがあった。
「ありがとう」
それを受け取ると、ヴァレリーは小さな馬車を捕まえて乗り込んだ。

ヴァレリーの乗った馬車は、コトコトと走る。
すると、通りの途中でルイ王子を乗せた馬車が止まった。降りたことを確認したヴァレリーもそれに続くようにそっと降りると、人ごみにまぎれながらも、二人の後に続いた。

(どうしよう・・・・・・見失ったかもしれない)
懸命についてきたはずなのに、ほんの僅か目を離した隙に、ルイ王子の姿を見失ってしまった。
ヴァレリーの視線は、あっちへこっちへと探してみる。
この人ごみのなかで、二人を見つけるのは、難しそうだった。

「きゃっ」
いきなり手が伸び、引かれた。風に吹かれた麦わらぼうしが高く、高く舞うと共に、ヴァレリーの金色の髪がふわりと舞った。
そしてヴァレリーは思わず息の飲んだ。

「何をしているんだ」
見つかってはいけない人物の登場にヴァレリーの口はぱくぱくと動く。
(なんであなたが・・・・・・?)
「俺はただ、買い物に付き合っているだけだ」
ヴァレリーの考えを見越したようなルイ王子の台詞が、ヴァレリーはまだいまいち飲み込めていない。
「それで・・・・・・? なぜお前がここに?」
「な、なんでって・・・・・・」
「まさか、後をつけていたとでも?」
ルイ王子の顔が近くにある。そう思ったら動機が止まらない。きゅっと手を握り締めたヴァレリーはルイ王子に聞きたい事があった。到底平静になってくれない心臓の音をそのままに、ヴァレリーは思う。

(どうして、あんな事したの?)
思っても聞けないヴァレリーはルイ王子を見つめる。
でもすぐに顔をそらした。

こんな所まできて。何も考えもなく後をつけて、見つかってしまった。
(バカみたい・・・・・・)
「帰ります」
目をふせたままヴァレリーはルイ王子の手からぬけだそうとする。
でも、逃げることはできなかった。細い手首はきゅっとにぎりしめられている。
「妬いたのか?」
ヴァレリーの顔がカッと赤くなる。
言ってやればいい。そんなの思い上がり、だれがそんな思いなんて・・・・・・・。

憎たらしい口。なのに否定できない事がくやしくてたまらない。

歯向かうことも、立ち去ることも出来ないヴァレリー。
その体をルイ王子はひいた。
影も隠れる路地裏から陽の光の元にさらされたヴァレリーの視界に飛び込んできたのはエルマラード王女の姿だった。

「悪いが、路地裏で猫を見つけたみたいだ」
ルイ王子の言葉とヴァレリーをみたエルマラード王女の瞳は驚きに駆られている。
そして、ルイ王子はピーっと指笛をふくと、すぐに王家専用馬車が到着した。

ルイ王子は、エルマラード王女に掌を差し出すと、馬車に乗るようにしむけた。
エルマラード王女はヴァレリーの方をじっと見ている。悪いのは自分の方だと分かる。だからその視線からヴァレリーは逃げるしかなかった。エルマラード王女は、最後まで馬車の中から二人の姿をみていた。

「帰るぞ」
ルイ王子は普通だ。何事もなかったかのようにエルマラード王女を帰してしまった。

ルイ王子は通りの馬車を捕まえると、ヴァレリーと二人して乗り込んだ。
いつも乗っている王族専用の馬車とは違って、小さな二人用の馬車の中はとても密集していてきつく感じる。
そんな中、ヴァレリーはルイ王子の方を見れないでいた。

ただじっと窓の方を見ている。

飛び出しそうな心臓の音が、腕から、肩からルイ王子に伝わってしまうんじゃないかと思うと、ヴァレリーの体は際によっていく。狭い空間のなか、今にも酸素が食い尽くされてしまうんじゃないかと息も苦しくなる。
そんな中、隣でルイ王子が笑った。
いったい、この状況で何がおかしいのかと思って、ヴァレリーは口にしてしまう。
「何がおかしいんですか?」
「いや・・・・・・。窮屈だなと」
「な・・・・・・っ」
どの口が言ってるんだ。別に頼んだわけでもない。だいたい、エルマラード王女を先に帰したのはルイ王子だ。

「だったら、降りてください」
ルイ王子の態度にヴァレリーは馬車をとめようとする。
「まあ、待て」
ヴァレリーの手を掴んだルイ王子。密着したこの馬車の中で手を握られたヴァレリーは昨夜の事を思い出してしまったのか、口ごもってしまう。
「ヴァレリー」
「・・・・・・何ですか」
「手が熱い」
「・・・・・・・もうっ!!」
手を振り上げて、何をしようと思ったのかは分からない。
でもすぐそこに、ルイ王子の顔があるのはわかった。

(・・・・・・なんでキスしたの?)


「好きだ」

蒼色の瞳が、揺れた。
(嘘・・・・・・)

「お前が好きだ」
項をひかれる。唇に熱が移される。
ついばむ様な感触の合間に言葉を交わす。

狭い馬車の中、身動きひとつ出来ない。
急激に酸素はなくなり、呼吸もおぼつかない。なのに足りないとばかりに熱で塞いでくる。
やっととばかりに、ヴァレリーはルイ王子と距離をとった。

(私を好き・・・・・・?)
信じられないとヴァレリーは首を振る。
言葉で通じないならば、ルイ王子は熱を再び重ねてくる。

「待ってっ、ルイっ」
唇から伝わる愛撫に、意図も簡単に溶けてしまいそうになる。こんな狭い馬車の中で体が熱く火照りどうしようもない。
言葉で言わなくても、体が正直に反応する。きっとそれを見抜かれてる。
(でも貴方は・・・・・・っ)

「分かった」
ルイ王子の言葉の意味が分からないけれど、まだ余韻がヴァレリーの中を刺激して思考がついていかない。
するとルイ王子は、ヴァレリーの耳にあまく噛み付いた。
冷めかけた熱があっというまに加速していく。

(なに・・・・・・?)
今、一瞬、何か耳元で言われた気がした。
熱に犯されそれは聞き取れなかったけれど・・・・・・。

見上げると、ルイ王子は憎たらしくも笑っている。
まるで遊び半分のように与えられた甘熱も、落とされた言葉も、分からない。
なのに、心臓の動機だけは増していった。


・・・・To Be Continued・・・・・


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  •   18, 2015 07:18
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