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革命シンデレラ

意地悪な唇

↓↓
メーリング城の一室。そこにテレジアはいた。
使用人の手によって、高価なティーカップに紅茶が注がれる。ミゲルの部下でもあり副隊長でもあるアレクの口によってミゲルの正体がバレてしまったのはほんのついさっきの出来事。

「申し訳ありません」
ミゲルはテレジアに頭をさげた。
話すチャンスはいくらでもあった。自分の正体を秘密にしていただけならまだしも、ヴァレリーの事はもっと早くにうちあけるべきだった。テレジアがヴァレリーの事を恋しくてたまらない様子は近くにいて目でみてよくわかっていたはずなのに。

頭をあげてテレジアの顔を直視できない。彼女がどんな気持ちでいるか、どんな表情をさせているか。
考えただけで胸が締めつけられる思いがする。

「ミゲル様」
テレジアの声はいつもと変わらない。
顔を上げて欲しいという声に、ミゲルはゆっくりと顔をあげる。
「ありがとうございます」
テレジアの口から出てきた言葉にミゲルは絶句した。
到底テレジアからは想像できないけれど、罵声を浴びせられてもおかしくない。なのにテレジアはいつもの柔らかい笑顔をみせながら、お礼を言ったのだ。なにがどう転んでそんな言葉がでてくるのかが分からない。

ミゲルにとっては胸が張り裂けそうな秘密も、テレジアにしてみればそう驚く事ではなかった。
確かに身分を偽っていた事は事実、けれどテレジアからしてみれば、ふとしたところに、何か思うところはいくつも落ちていた。初めて助けてくれた時も、剣闘大会の選抜の場所でも。
ヴァレリーの事にしても、ミゲルが言えないと言うならば、それなりの理由があったに違いない。やみくもに心無い嘘をつく人ではない事くらい、一緒に行動を共にしていれば分かる。

だからテレジアがミゲルに返す事と言えば、ありがとうと言う言葉と、笑顔だけだった。


一方、アルバンタ城では、ルイの噂があっと言う間に広まっていた。
城の門前に停められたメーリング王国専用の馬車は、王室のマークがくっきりと記させている。
その存在は瞬く間に城中に広まっていた。

ヴァレリーはテレジアが居ない事にショックをうけていたけれど、考えてみれば行き場ははっきりしている上、一緒にいるのはミゲルだ。これまで同様心配するには及ばない。ただ会えるのが少し先になっただけ。

それよりも今するべきことは、メーリング王国の王子であるルイを持てなす事だ。
この国の事をもっと知ってもらいたい。そう気持ちを切り替えると、ヴァレリーはベッサーを呼びつけた。
軽く紹介をすますと、もてなしの準備に取り掛かるようにと命じた。

準備が出来るまでは当然時間がかかる。
「街に出てみる?」
この国を知ってもらういいチャンスだ。
「それもいいが・・・・・・」
ルイは少し考える素振りを見せたあと、客室の扉をあけ廊下へと足を向けた。
「ど、どこに行くの?」
広い廊下を進むルイの後を追いかける。
当然ルイはこの国に初めてきて、この城の事を全く知らないはずだ。なのにルイの足は前にと進む。
行き先の分からないヴァレリーはルイの名前を呼びながら、後に続く。
しばらくするとルイが探し求めている部屋が分かったヴァレリーは、焦るように前に周りこんだ。
「ここは・・・・・・」
行く場を遮るその先はヴァレリーの部屋だ。
知らないはずのルイがなぜ分かったのかは分からないが、彼の観察力は侮れない。
別にやましい事はないけれど自分の部屋を見られるなんて恥ずかしいとヴァレリーはそこを退かないつもりだったけれど、意図も簡単にその扉のカギは破られてしまった様だった。

「もうっ、別に何もないったら」
確かにヴァレリーの部屋には特別なものはなにもない。
けれどそこには確かにヴァレリーの残り香がいくつも存在していた。
ベットの近くにある棚には、テレジアとの写真がいくつも飾られてある。でもヴァレリーにとっては楽しくないばかりか恥ずかしいだけ。きちんと整頓されているけれど、生活の一部をみられているようで、いたたまれない。

「からかってるの?」
意地悪なルイの事だ。部屋を見られて嫌がる様を見て楽しんでいるに違いない。
「いいや」
そう言ったルイの顔は、やっぱり意地悪だ。
でも次の瞬間、ルイの腕がヴァレリーの細い腰にするりとまわされ引き寄せられる。
「俺はただ、こうしたかっただけ」
そう言うとヴァレリーの唇に熱を重ねた。
驚きにみちたヴァレリーの二重は一際大きく開かれる。けれどその感触にヴァレリーが落ちていくのは、まもなくの事だった。

・・・・To Be Continued・・・・・


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Category: 革命◇シンデレラ
Published on: Fri,  12 2016 17:11
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