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ペティキュアと悪魔  act 1

読者の皆様
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「中町さ~ん、これで最後ですんで~……」
「あ、は~い」

六畳のリビングから、さっき声がした玄関の方へと、悠莉は返事をした。

「よしっ……と」
ウエストに手をやったのは、気合を入れるため。
2DKのマンションへと、期待を膨らませつつ、やっと引っ越す事が出来たのだ。
ここまで長かったぁ……。目を閉じると、あくせくバイトをしていた自分が、目に浮かぶ。
雨の日も、風の日も、台風の日も、必死になって、歩いてバイト先まで行った。

たかだかファーストフード店のバイトだったけれど、嫌なお客のクレームにも、必死で笑顔で対応したし、熱がでても、頑張って出勤した。だから、店長からは、ほんの少しのボーナスだってもらえた。

ずっと、ずっと、入居したかったこのマンションが開いたって聞いて、なんとか頑張ってお金ためて、やっと今日、念願の入居が決まったのだ。もう悠莉の頭の中は、テンションが上がりまくっていた。

だから、目の前に、こんなダンボールの山があったって、ハサミで切った切りくずが、そこらへんに転がってたって、ちっとも嫌じゃなかった。むしろ、それ全部が、今をリアルに感じさせてくれて、胸がはずんでいた。
「く~。たまんないっ!」

真っ白な壁に、今時のキッチン、綺麗なバスルームに、ちゃんと寝室だってある。
それは、引っ越す前に居たアパートが、どんな風だったかを、物語っていた。
どんなインテリアにしようか? 真っ白で統一するのもアリ。でも、緑も結構好きだったりする。
カーペットは? 寝室のシーツは? ベットだって、もうすぐ来る予定だし……。

ソファはどこに置こうか? やっぱり、ちゃんとテレビが見える所じゃなくっちゃ。
バスルームは? 絶対毎日、入浴剤を入れるんだから!
考えれば、考えるほど、その思いは止まらない。やっと、夢にまでみたマンション生活が幕を開けるのだから。

あぁ、もうどうしよう! 私いま、幸せすぎる!
本気でそんな事を思っている悠莉に、携帯電話のコール音が聞こえた。
聞き覚えのある着信音、これは、親友である沙麻のもの。
「はいは~い、はいは~い、居ますよ沙麻ちゃ~ん」

そこらへんに転がっていた携帯を探し出すと、悠莉は、テンションの高いまま、その電話へと出た。

「ちょっと悠莉! 大ニュースよ、大ニュース!」
そこには、悠莉より、更にテンションが高い、沙麻が居た。
電話ごしにしか、その様子は伝わらないはずなのに、悠莉には、沙麻のテンションが、手に取る様に分かった。
だから、逆に、宥めるはめになってしまった。

「ど、どうしたの落ち着いて」
これが落ち着いてられますか! そう言わんばかりのテンションで、沙麻は声を続けた。
「あんたのマンション! あんたの部屋のその隣に、あの珂那汰が住んでるんだって!」


は……?

「ちょっと! 悠莉聞いてる?」
聞いてる。確かに聞いてる。でも、別に驚きに駆られることもなく……。
「つーか、誰?」





「え……えぇ~~~~!!!」


携帯電話、例え一キロ離れていたとしても、絶対今の声は聞こえている。耳をキンキンとさせながら、悠莉はそう真剣に思った。
「ちょ……待って!、」
「待てなぁ~~い! 何言っちゃってんの? あの珂那汰だよ?! あの! 知らない方がおかしいから! あんたちゃんと大学行ってんの?」
って、言うか、毎日一緒に行ってるの、アンタでしょ。悠莉は思ったけれど、どうやらこの熱を冷まさせるのは、至難の業だと判断したらしい。

「で、それって、凄い事なの?」
「し、信じられなぁ~~い!」
あぁ、もううるさい。思いながらも悠莉は言葉を続けていて。
「有名人とか?」
「有名人も有名人、超がつく男だよ! 大学に行ってる女で、知らない人は、あんたくらいだって!」

マジですか? 全くしらないんだけど私。
自慢する訳じゃいけれど、大学生活も、もう二年目です。あなたと同じ。一緒に入学だってしたでしょ?
高校では、卒業だってした。覚えてないなんて、言わせない。

「何? 芸能人とか?」
だったら凄い。そんな奴がいるのなら、サインくらいは貰いたいかも。
「ちっが~う! 一般人だよ一般人、でも、それぐらいの人気はあるんじゃないの? スカウトだって、何度もされたって、私聞いた事あるもの!」

だったら、凄いかも。思わず悠莉は関心してしまう。

でも、だからどうしたの? やっぱり悠莉の思考は、そこへとたどり着いてしまう。
「ねえ、ちょっと聞いてる?」
「えっ? あぁ、聞いてる聞いてる」
「どーすんの? ね、どーすんの?」
どうすんのって言われても……、菓子折り持って行くとか? これからお隣になります。ご近所付き合いしましょう……とか言っちゃう?。
「何かあっちゃったりして!」

はっ?

「な、何言っちゃってんの?」
「何言っちゃってんのって! 言葉の通りよ」
明らかに、この状況を楽しんでいる。それもさも。かと言って、決して自分が狙っているのではない様だ。
あくまで、悠莉をたきつけている。それは面白そうだから。
「ないないないない! 絶対ないから!」
だって、そんな有名人…………。


「ちょっと待って――――っ」
今、何か、声が聞こえた気がした。気のせい……? じゃない。

「後で、もいっかいかけるから、じゃあね!」
片手に持って、ピッと通話を終了させた。
何? さっきの……声。 声だった。しかも女。

通話を終了させ、一気にシンとなった空気の中、悠莉は聞き耳をたてた。
ほら、やっぱり。ちょっと待って……。
悠莉は、ピタリと壁に耳をたてた。こんな真似、どうかしてる。そう思うのに、さっき聞こえたのが、幻聴なのかなんなのか、確かめずにはいられなかった。

だからそっと、そこに耳をつけた。

瞬く間に、悠莉の顔が淡く火照った。それも分かりやすい程に。
幻聴であれば、どれだけいいか分からない。でも自身の耳に聞こえてくるのは、確かに声だった。
それも女、とても艶かしく、人生で一度くらいは、画面越しに聞いた事のある、特徴のある声……。






「あっ……っ……かなたっ……あ……っン」


ちょっと待ってよ~~~!




……To Be Continued…

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Category: ペティキュアと悪魔
Published on: Sun,  11 2013 16:06
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