リアルタイム: 先輩には、ご注意 !! act 8 - スポンサー広告先輩には、ご注意 !!

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先輩には、ご注意 !! act 8

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車のミラーに、雨がバチバチと当たる。ウインカーをいくら右だ左だと動かしても、視界はクリアにはならないし、打ちつける雨の量は変わらない。さっきこの車に乗ったときから。

深夜の車内、音楽もかかってなくて、雨の音だけが二人の間に流れてる。
何か話をしなきゃいけないと思う気持ちはあったけれど、今までの迅との間の空気を考えると、到底、心奈の口から言葉という文字がでてきそうになかった。

唯一あるとすれば、心奈の自宅を聞く、定形文。
その間にも、どんどんと雨足が強くなっていくのは分かった。心奈は窓の外を見ながら、一刻もはやくに自宅へと着きたいと願うばかり。
そんな心奈の視界に、見覚えのあるいつもの近所の通りが見えてきた。
思わず心奈の口から、安堵した息が漏れたけれど、きっとこの雨音の中、気づかれていないはず。

静かに迅の車の速度が落ちていく。
「あ、ありがとう……ございました」
言えた。せめてこれくらいは言えないと、人間としてかけてくるものがある。
心奈はそうほっとした思いを胸にうかべながら、ドアへと手をかけると、まるで台風のような雨風が車内へと入ってきた。

車がびしょ濡れになってしまうと思った心奈は急いでその中、ドアをしめた。
雨音に、ドアをしめた音が交じり合う。すると迅が中から窓ガラスをコンコンとノックしてきた。なんだと心奈が窓へと顔を近づける。
「傘。ずぶ濡れになっちまうだろ」
迅に言われ、そういえばそうだったと心奈は気づく。けれどもう遅い。たった今、車内から降りたところだけれど、もう心奈の全身はびしょ濡れになってしまっていた。
「あ、いいです」
ここまま家に駆け込んでしまえばいい。そう心奈な迅に頭を下げた。

そこらへんに、水溜りが出来ている。心奈はそれを気にせず、足元をバシャバシャと濡らしながら、家の中へと駆け込んだ。
バタンと扉がしまると、心臓がドキドキとなっている事に、今やっと気づいた。
一体、いつからだろう。走ってきたせいかもしれない。
そんな事を考えつつ、その場に座り込んでしまう。

頭のてっぺんから、つま先まで、雨でびしょ濡れ。服からは、ポツポツと雫が落ちる。
それと一緒に、長い息が心奈の口から漏れた。

心奈の下に、雨水が溜まっていく頃、やっと気づいたように、立ち上がった。そこからお風呂場へと行き、大きなバスタオルを全身に巻きつける。そのままもう一枚、小さめのタオルと手に取ると、びしょ濡れになった髪にあてる。
喉がカラカラになっていた事に気づいて、キッチンへと。冷蔵庫から麦茶を取り出す。コップにいれると、それを持ってリビングに。

(え……?)
心奈の視線のさき、この土砂降りの視界のなか、見えにくくはあるけれど、見えたものがあった。
あれは確かに迅の車。
ありがとうも言った。それに確か帰ったはず。でも、帰ったところは見てなくて……。

意味が分からないけれど、心奈は玄関へと、そして一本の傘を手にとりながら外へと駆け出した。



コンコン コンコン

迅の車は確かにそこにあった。ついさっきと全く同じ、この場所に。
雨水が当たって、中の様子は見えない。だから心奈はノックするしかなかった。

そこから数秒。下がっていく窓の向こう、迅はいた。

「あの……」
声をかけたはいいけれど、この男に向かって、この先、なんと言葉を続ければいいのかが分からない。


「……あの、車……」
迅は車のエンジンを切っていた。
「いいから、アンタは早く中に入れ」
「あのっ……」
確証はないけれど、こんな場所で、しかもエンジンがきってあって、きっとトラブルなんだということは想像がついた。
そこまで想像ができているのに、心奈の性格からして、放っておけるはずはない。迅はしばらく心奈の顔をみていたけれど、観念したように、口をひらいた。
「携帯、貸して」
「あ、はいっ」
そう言われたけれど、肝心の携帯は自宅に置いたまま。
「あのっ、すぐに取ってきます」
言うと、すぐに心奈は自宅へと足を向けた。バシャバシャと雨水を飛び跳ねながら自宅へとかけこみ、その手に携帯を持った。そしてすぐに迅の元へとかえってくると、その携帯を差し出した。
軽くお礼を言った迅は、どうやら店へと電話をしているようだった。

傘を持ち、雨を凌ぎながら、心奈はその場で待ち続ける。
どうやらエンジントラブルで、車が動かなくなってしまったらしい。電話の相手は、翔であり、電話をきった迅の口から、すぐに迎えがくるときいて、心奈はほっと胸をなでおろした。
そして、携帯を心奈へと返す。
「早く、アンタは中に入れ」
「あ、いえ、私もここで待ちます」
「はっ?!」
こんなどしゃぶりの雨のなか、その傘をもち、待ちますといったまま動かない心奈に唖然としてしまう。
「いいから、早く入れよ」
「嫌です!」
自分でも思いがけず大きな声をだしてしまった事に、心奈の方が驚いているようだった。

「と、とにかく、私もここにいます」
心奈は確固たる意思を見せたつもりだろうけど、迅の視界にはいる姿は、すでに全身がびしょ濡れと化した心奈の姿。
一瞬、何か言いたげだったけれど、その口を閉じ、ため息をついた迅は、心奈にむかって口をひらいた。

その直後、心奈の携帯の着信音が、響いた。
心奈は手元にある携帯の画面表示をみたあと、それを迅にと差し出した。
「翔さんからです」
心奈から携帯をうけとった迅。
「もしもし」
しばらく、迅と翔の会話を聞いていた心奈だったが、なにやらこの会話の中でも、トラブルが発生したらしかった。

もともと機嫌がいい迅なんているのかと思う心奈の前に、いま、更に機嫌が悪くなっていた迅がいた。
だから、心奈は、できるだけひかえめに、迅へと声をかけた。
「あの……」


「……通行止めで、来られねえってよ」


・・・・To Be Continued・・・・・
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  •   10, 2014 16:09
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