リアルタイム: キャバ嬢の選択 act 27 - スポンサー広告キャバ嬢の選択

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キャバ嬢の選択 act 27

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一体、この男は今、何て台詞を落としたのだろう。思わず聞き返しそうになった季菜の腕は新によって引かれる。
ほんの僅かまえ、確かに新の声は真剣だった。けれど、いま、季菜の目の前にいる新はあのいつもの憎たらしい顔をした彼だった。
何か言いたしげな季菜の手は、新の手によってひっぱられるがまま歩き出す。

少し歩いたと思った新は、タクシーをひらった、そして季菜をつれて動き出した。

いつもこうだ。もう振り回されてやるもんかと思うときに限って、まるで台風の如く現れて心の中をかき乱す。
こんな事はもうごめんだと思っても、拒絶しきれない自分がいて……。

タクシーに乗って、さほど経ってない場所。新はタクシーをとめ、季菜を連れて降りた。

この場所は、別に物珍しい光景ではないけれど…・・・。そう思っている季菜をおいて、新は奥へと進んでいく。
(本当にもうっ!)
思いながら、その背中を追いかける。すると突然、たちどまった新。
季菜は、近頃お決まりの言葉を口にする。

「急に、立ち止まらないで!」
「ここ」
(ここ?)

いくつもある、店から、少し離れた場所。はじめこんな所に何がと思った季菜だったけれど、新の視線を追いかけると、その瞳は、大きく見開いた。
そこはまだ、真っ暗なはず。ただ僅かな光のなかで、見えるだけでも、そこが、特別な場所なんだろうと季菜は思った。

「ここは?」
「――俺の店」

「俺の店?」
季菜が聞き返すと、新はポケットから、鍵を取り出した。僅かな明かりのなか浮かぶ、鍵穴にそれを差し込むと、ガチャリと音がなった。

多分だけれど、新にとって、この場所は特別なはず。そこに、いま、入ろうとしている事、入ってしまっていいのか?
思う季菜の手が引かれた。その手は中に入れと促している。
店の中に入ると、本当に真っ暗になってしまって、思わず季菜は新に、ピタリとくっついた。なんとなく新が笑った気がした季菜は新の背中で頬をふくらませた。



そこは、広いフロアなんだと分かった。
もう多分、ほとんど内装も完成している。真っ暗で、何も見えないけれど、その雰囲気で分かるような気がした。奥に入ると、新が止まった。
「見てろよ」
季菜の耳元で、新が囁いた。
囁かれた甘く低い声は、新のもの。

フッと一瞬、季菜の目がチカチカとなった。
でも次の瞬間、季菜は息を飲みこんでしまった。
(うわぁ……)
それは季菜の純粋な気持ち。危うく言葉に出してしまいそうになる所だったけれど、それは何とか胸の奥にしまって。
けれど思い沸いたその感情は気持ちの中で膨らんでいく。それほどに、この新の店は美しかった。

「すごいね」
こんな時に、なんて褒めていいか分からない。知っていても、新、相手に……そんな風に思った季菜は、ありきたりな感情を新に言ってみた。でも、たったそれだけの言葉を、新がきき、多分嬉しいんだと分かった季菜は驚いてしまう。
たかだか、一人のホステス。それもまだ会って、日も長いとはいえない。

「でも、店は? 」
新はloopのNO1。もう聞かなくてもそれくらい分かる。
「引退する」
(引退?)
新の言葉を聞いた季菜は、少しまえ、同じことを自分は考えていた事を思い出した。
でも、新の引退と、自分の引退とでは、話が違う。
たかだか店のトップを走っている自分と、新では、分かってるけれど世界が違う。

「なんで?」
純粋に聞いてみたいと思った。頂点まで上りつめた男が、何を思って、店を構えようと思ったのか、何を思っているのか。
そこに、探している答えが見つかるとは限らないけれど、ただ、聞いてみたいと思った。

「知りたいか?」
笑う、新は魅力的。そんな事、もう分かりすぎているくらい分かっている。
この笑顔に何人騙されたかなんて、正直考えたくもない。そしてその中の一人になんてなりたくもない。
なのに、季菜の首は、こくりと頷いた。

新の掌が、季菜の手を掴む。
(何?)
この男の笑みは、悪魔の笑みだ。虜にされてしまう。

「教えるため」
(教えるため?)
新は、お見通しだとでも言うように、頷く。
季菜の手の甲に、新はそっと口付けた。

「俺が、アンタに、本気だってな」

……To Be Continued…


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  •   20, 2014 13:42
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